みんふる

町と人が共に成長できる学び場づくりに挑戦

2018.09.14

 

上士幌町では、今年7月に「生涯活躍 かみしほろ塾」を開校しました。

「地方創生」をコンセプトに、より自分らしい暮らしの発見や、地域との関わり方について学ぶことを目的としたものです。

 

今年7月から来年2月までの期間中、20人以上の外部講師を招き、さまざまな講義を行います。

 

今回は、かみしほろ塾を運営している(株)生涯活躍のまち かみしほろの企画開発室長 安田さんにお話を伺ってきました。

柔軟な発想と視点での町らしさを見つけたい

 

安田さんは、昨年6月に関東から引っ越してきた移住者のひとり。移住した理由は、奥様が先に上士幌町に移住をしてしまったからだそうです。そのとき初めて町名をインターネットで検索したのだとか。(ちなみに、奥様が移住を決めた理由は、都会で多忙な毎日を送る安田さんを心配しての決断だったそうです!)

 

そんな安田さんは、地域おこし協力隊として、町民が持続的に健康でアクティブに活躍できる町づくりに日々取り組んでいます。

 

かみしほろ塾は町の資源を教材として使っていますが、安田さんは「広がる可能性のある資源」を積極的に活用して行きたいとのこと。

「上士幌町は優れた農作物、酪農品はたくさんありますが、サービスや観光などをはじめ、地の利を生かした新しい町の見せ方についてはまだまだ可能性が広がっているため、かみしほろ塾の『教材』としてはぴったりだと思っています。」と安田さんは言います。

 

「例えば、この町の日常風景。他の観光地にも負けない観光資源になるのでは?と私は感じています。ただ、町民のみなさんには馴染みある風景なので、これが観光資源になるの?と驚かれるかもしれませんが。(笑)

■気球をモチーフにした街灯

 

このような感覚の違いによって発見できる魅力は、日常の中に他にもあるのでは?」と安田さんは思ったそうです。

 

そこで、このかみしほろ塾は、町内外問わず、多くの方に生の上士幌町を見ていただき、何かを感じ、新しい町の魅力を発見していただくため、成人であればどなたでも参加できるようにしたそうです。

 

取材に伺ったこの日は、総合講座(第Ⅰ期)が開催されており、役場に隣接するコミュニティホール、山村開発センターに約200人もの受講者が集合しました。

 

そのうち約半数近くが町外からの申し込みで、北海道内に限らず、関東圏や関西圏、北陸地方など、全国各地の方々に受講いただきました。

 

 

 

 

 

誰もが『楽しみ』を発見できる場所へ

 

かみしほろ塾は、講座内容の豊富さが特徴で、学ぶ内容に合わせて3つのコースに分かれています。

座学を中心に地方創生、新しいテクノロジー、これからの医療福祉などについて学ぶ「総合講座」、写真や料理などをプロの講師から実戦で学ぶ「専門講座」、起業へのチャレンジを支援する「かみしほろ起業塾」。

 

このように学びの内容を限定せずに、幅広く取り揃えたのも、誰でも気軽に受講しに来てほしいからですと、安田さんは言います。

 

 

「どんなに小さなことででも構わないので、新しい挑戦へのきっかけになればいいなと思います。

大切なことは、今まで自分が知らなかったものや関心がなかったものに触れることだと思います。しかし、普通に暮らしていたら、関心がないものに触れる機会はすごく少ない。この講座を通していろいろな価値観に出会っていただき、この町で暮らす魅力をより感じてほしいと思っています。」

■座学終了後、バスに乗ってナイタイ高原を訪れる受講者

そのために、地方創生に特に関心がない方はもちろん、主婦や高齢者の方でも気軽に受講してもらえるような講座設計を心がけたそうです。

 

「自分の暮らしや仕事において少しでもプラスになりそうと思ったら、ぜひ気軽に受講してほしいです。」とおっしゃっていました。

 

 

講義・交流・体験を通して、今までなかなか気づけなかった町の魅力や、自分らしさが発見できる場所が、この「かみしほろ塾」の特徴であり、魅力かもしれません。この運営費の一部にふるさと納税でお寄せいただいた寄付金を活用しています。これからどんな楽しみが生まれるのか、皆様にも注目していただければと思います。

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