上士幌町では、子育て世帯の経済的な負担を軽減する取り組みとして、18歳以下の子どもがいる世帯を対象にした共通ポイントカード「バルーンスタンプ子育て支援カード」の運用を平成26年10月より開始しています。
対象になる町民702名のうち560名が利用しており、そのうちポイントが満点になったカードの回収率も92.5%と町民に大変喜んでいただくことができました。カード発行から5年が経ちますが、現在でも利用率は高く、多くの子育て世帯の暮らしをサポートしています。
今回は、バルーンスタンプ子育て支援カードの魅力と普及の様子についてご紹介します。
家計にうれしいポイント交換サービス
バルーンスタンプ子育て支援カードを所有している遠田さんに普段どのようにカードを使っているのかを詳しく伺ってみました。
「バルーンスタンプ子育て支援カードは、ポイントが満点になると5,000円相当の商品券と交換できます。すでに上士幌町には、町民全員を対象に、ポイントが満点になると500円分の商品券と交換できるスタンプカードはあるのですが、このバルーンスタンプ子育て支援カードでもらえる商品券はその10倍なので、引っ越してきてすぐに申請しました。」と、当時を振り返る遠田さん。
バルーンスタンプ子育て支援カードは、100円で1ポイント付与され、400ポイント貯まると5000円相当の商品券と交換することができます。還元率0.5%ほどの一般的なクレジットカードと比べ、12.5%と高い還元率は子育て家族にとても喜ばれています。
バルーンスタンプ子育て支援カードは食料品や日用品を取り揃えたスーパーや薬局など、対象店舗が多いため利用する機会も多く、あっという間にポイントがたまるのも町民から喜ばれている理由のひとつです。
「買い物だけでなく、ガソリンスタンドで給油してもポイントがつきます。普段どうしても車での移動が多くなるため、ガソリンスタンドでもポイントがつくのは嬉しいですね。」と遠田さん。
品揃えの充実で、子育て支援を盛り上げます!
バルーンスタンプ子育て支援カードの対象店舗はたくさんありますが、主婦が毎日のように立ち寄るはスーパーマーケット。カード対象店舗でもある、Aコープルピナの嘉藤(かとう)さんに、実際にバルーンスタンプ子育て支援カードがどのように利用されているかなど普段の様子を伺ってみました。
「勤務して15、6年経ちますが、以前と比べて、客層がずいぶん変わった気がします。小さい町なので、お客様のほとんどが顔なじみだったのですが、最近は見慣れないお客様もよく見るようになりました。」と嘉藤さん。
特に子どもを連れた若いお母さんをよく見るようになったそうです。
店内の牛肉コーナーには地元特産品の十勝ナイタイ和牛をはじめ牛肉商品がずらりと並んでいるのが印象的でした。食べ盛りの子育て世帯にも十分に満足してもらえるように品揃えを豊富にすることで、少なからず子育てを応援できればと思い、近年は牛肉コーナーが充実するように工夫していとのことでした。
「本州から移住された方から『牛肉の種類が少ない』という声をよく聞くようになって…。北海道民は豚肉をよく食べる文化があるので、牛肉の品揃えはどちらかと言うと少なめなのですが、お客様のご要望にお答えするべく、牛肉の取り扱いを増やし、さらに気軽にお買い求めいただけるよう、価格設定も頑張っています!(笑)」と嘉藤さん。
「今の時代、車があれば町外の大型スーパーに行くこともできると思うのですが、小さなお子さんがいらっしゃると気を配ることも多く移動するだけでも大変ですよね。さらに子供を抱えながら買い物をしたり、店内を走り回る子供の手を繋いだりとお子様連れの買い物はとても大変だなといつも感じていました。当店では、少しでもお子様連れのお客様が手軽に買い物できるように、品揃えから店舗レイアウトまで日々工夫を重ねながらお店づくりを進めていければと考えています。」と嘉藤さんは爽やかな笑顔でおっしゃっていました。
町内にはAコープルピナのように品揃えをお客様の生活スタイルや志向に合わせて充実させるほかに、ポイント2倍デーなどのサービスを充実させる店舗などもたくさんあります。
「安心して子育てできる町」を目指し、子育て世帯に優しく、住みやすい生活環境の整備が着々と進んでおり、バルーンスタンプ子育て支援カードもその重要な役割を担っています。