みんふる

楽しみながら健康づくりを促進。
歩くだけで得をする!?新しい取り組み

2018.12.14

 

上士幌町では今年の7月から、実際に歩いた歩数や、町内の対象イベントや行事に参加することで「健康ポイント」が付与され、そのポイントが上士幌町の共通商品券と交換できる「上士幌町健康ポイント事業」がスタートしました。北海道内の他市町村でもあまり例のないこの取り組みは町民からも好評です。今回はこの事業について詳しくご紹介します。

愛犬の散歩をしてもポイントが貯まる

町民が楽しみながら健康づくりを進めることを目的として、上士幌町健康ポイント事業は始まりました。2018年7月9日(月)から2019年3月15日(金)の期間で実施予定です。

 

「健康ポイント」は期間中最大で一人10,000ポイントまで貯めることができ、町民にも喜ばれています。本日お話を伺った樫田さん(上士幌町在住)もまた「健康ポイント」を上手に活用されているとのことで、詳しくその使い方について伺ってみました。

 

 

事業のスタートと同時に積極的に参加している樫田さん。普段はどのように健康ポイントを集めているのでしょうか?

 

「健康ポイントは歩いた分だけポイントが付与され、さらに歩くだけではなく、健康診断の受診や町のさまざまな行事や講座に参加することでポイントがもらえるので、無理なく自然とポイントが貯まるような感覚があります。」と樫田さん。

 

「私は、毎日朝晩犬の散歩が日課になっているので、健康ポイント事業は私のような愛犬家には嬉しい取り組みですね。(笑)」

 

■血圧計測定や体組成計測定でも健康ポイントが貯まります

 

 

 

 

自然と町へ出かけたくなる仕組みづくり

健康ポイント事業は、町で開催するさまざまなイベントや講座に参加することでもポイントが付与されます。先日行われた地方創生「生涯活躍かみしほろ塾」にも参加したという樫田さんも、日頃から積極的に町の催しに参加しているそうです。

 

「かみしほろ塾は内容が盛りだくさんでしたが、興味のある講座は全て聴講しました。普段は町の取り組みについて具体的に知る機会は少ないですが、今回は町の人口を増やすための取り組みなど、町の施策について知ることができました。」

 

日常的に歩いたり、イベントなどに積極的に参加している樫田さん。

現在獲得している健康ポイントの数が気になってきました。

 

「1ヶ月で1578ポイント貯まりました。この数字が多いのか少ないのかわかりませんが、7~8月に町内で実施した歩数イベントのランキングでは18位だったので、もしかしたら多い方なのかもしれませんね。」と、はにかみながら樫田さん。

ほかにも参加してみたいイベントがたくさんあるようです。

 

「上士幌町では、教育委員会が主催で、毎月60歳以上の方を対象に、町を散策して、みんなでランチを楽しんだりする『シルバー学級』というコミュニティがあるのですが、私も参加する予定です。」

 

上士幌町では、産官学の協働施策として、高齢者の運動教室や地域のスポーツイベントなどを開催する取り組みも進めていますが、健康ポイント事業が始まってからは運動教室や体を動かすイベントへの高齢者の方の参加が増えてきています。

 

 

町民同士の交流も健康維持の一助に

健康ポイント事業を町から委託運営している、株式会社生涯活躍のまち かみしほろの小嶋さんにも、本事業についてお話を伺ってみました。

 

 

「健康ポイント事業について簡単に説明しますと、町で用意をした活動量計を希望する町民に貸し出し、町民各自でポイントを貯めてもらう仕組みです。株式会社タニタ様が提供している健康づくりのサービスを上士幌町に導入したのが、健康ポイント事業です。」

 

この事業の面白いところは、歩いたり、健康診断を受診する以外にも、運動や健康に直接関係ないイベントや講座に参加してもポイントが付与されるところだと思うのですが、運営側として本事業の魅力をどう感じているのでしょうか。

 

「例えば、学びを主体とした講座である『生涯活躍かみしほろ塾』に参加してもポイントが付与されますが、事前に町の担当者や、町長とも相談をしながら決めていきました。その甲斐あってか事業に参加しやすいと町民の方からも好評です。」

 

「この事業は活動量計をみなさんに持っていただいて、歩いた歩数をすぐ自分で確認し、成果が可視化できることが、参加率と継続率が高まっている要因かもしれません。」

 

 

■小嶋さん自身もより健康を気遣うようになったとのこと

 

本事業の導入を検討していたときには、町民の興味や理解を得られるだろうか? と少し心配ではあったものの、事業の説明会を開催した際には130名以上の町民が参加するなど導入前から町民の関心が高かったようです。

 

「実際に事業をスタートしてみると想像以上に反響が大きく、事業スタート当初に活動量計を150台用意したのですが、あっという間になくなってしまいました。その後台数を追加していき、最終的には400台用意したのですが、それもほぼ町民に行き渡っています。」

 

本事業を導入してから、活動量計を持ったことで、今まで車移動が多かった方が少し歩くことを意識するようになったとか、毎日自分で目標の歩数を決めて歩くようになったなど、町民の方の健康に対する意識が、暮らしの中で自然と高くなってきたように感じているそうです。

 

「日常的なウォーキングや運動はもちろんのこと、イベントや講座に参加する機会が増えることで、家にこもらずに外に出て町民同士が交流し、刺激をもらうことも健康維持の一助になると思います。」と、小嶋さん。

今後もさまざまな視点から、本事業に参加してもらえる間口を広げ、この事業を充実させていきたいと考えています。

 

この記事をシェア!